…なんでこんな話になったんだっけ?
えーと、あれは確か、yoppee!氏が鰻が美味かったという話をしていた所へ、空気の読めない女*1が乱入してきて不味いものの話を始めて、それに私もうかうかと乗ってしまったからだったよなあ。
「じゃ、カブで行ってみるか。」という所から、「カブでオールじゃキツいからクルマにして。」とヘタレたお願いをして、つまり自業自得の形でわざわざ名古屋の喫茶「マウンテン」まで行くことになったんだ。
*1 本人の名誉のために一応断っておくと、空気が「読めない」のではなくて、「読まない」あるいは「読むつもりは最初(ハナ)からない」女である。
名古屋へはよほどの急ぎの用事でもなければ下道で行くという慣例ができている(のかな?)。いつもはR246からR1をひたすら下って行くのだが、今回は特別にお願いをして、R20甲州街道からR19中山道を経由して行ってもらうことにした。たまには目先を変えてみるのも面白いだろう。
もっとも、甲州街道と聞いて素直にR20へ出ないのがyoppee!氏のいい所(?)であって、青梅街道から塩山に抜けて行くルートを選択。この「甲州裏街道」ルートはyoppee!氏が好んで使うコースの一つでもある。つけ加えれば、東青梅から古里の間までは青梅街道すら素直に使わずに、多摩川対岸の吉野街道を行くのがyoppee!流なのだが。
ところが、古里でR411青梅街道に入ると、「R411 塩山市側土砂崩落のため通行止」などと書いてあるではないか。先日の台風でやられたのだろうか。
この場合、我々には「引き返す」という選択肢はない。行ける所まで行ってみて、現場から最も近い代替ルートを探すのが、言わず語らずの了解事項になっている。しかし、奥多摩周遊道路はこの時間(夜間)は通行止めだから、我々に残された選択肢はR139で松姫峠を越えて大月に出るしかなくなる。必然的にそうなる。
松姫峠は以前、一度だけ大月側から越えたことがあって、ずーっと急な上りが続き、峠の前後は細かくてタイトなカーブばかりの、狭くて走りにくい嫌な道だという印象しか残っていない。yoppee!氏は「あ、オレ、狭い道大好きだから。」と喜び勇んで突っ込んで行く困った頼もしい奴なのだが、さすがの彼もめったに来ない、しかも真夜中の峠道は、少々持て余し気味だったようだ。
「対向車が来るか来ないか全然読めねーもんなー。走りづれーよ。」
「先生、オリオン座が出てます。」
そんな時間にこんな峠道を走るのは、どうやら我々だけだったらしいので、そんな心配も杞憂だったようなのだが。
松姫峠を回ったおかげでとんだ時間を食ってしまった。甲府のあたりで夜が明けはじめ、山梨県を出ないうちにすっかり朝になってしまった。
このままでは今後の予定に支障をきたすので、あきらめて中央高速に乗る。さすがのyoppee!氏も疲れたらしく、ここで乗務交代。高速道路ならあまりハンドル操作もシフト操作もいらないから、私でも運転できる。
長野県はめったに来ないから、見る景色見る景色が珍しくて楽しい。
結局徹夜で走り続けた我々は、名古屋市内に入って、まず中央卸売市場に寄る。yoppee!氏の職場ではなぜだか「つけてみそかけてみそ」がブレイク中なのだそうで、名古屋へ行く、という話をしたらそこいら中から注文が殺到し、箱単位で買うはめになってしまったらしい。が、中央卸売市場の一般向け小売店にはあいにく置いていなかった。
というわけで、いよいよお待ちかねの「マウンテン」へ。前に来た時はコーヒーを注文しただけだったから(バターロールとゆで卵付き)、食事を頼むのはこれが初めてだ。ふーん、食事とコーヒーを注文しても、ちゃんとバターロールとゆで卵は付いてくるんだ。でも、登山の前に余計な体力は使いたくないから、おまけの2品は無視しておく。
メニューを見ながらこの店の常連客であるyoppee!氏に「どれがいいか?」と尋ねてみたが、ニヤニヤするだけで教えてくれないので、なんとなく難易度の低そうな「ミート」に挑戦してみることにした。
待つことしばし、大皿にてんこ盛りにされたスパが運ばれてきた。話には聞いていたが、実際に目の当たりにすると、太麺の上にかなり濃い色のソースがかけられているという見た目だけでもかなりの迫力だが、濃いだけに強烈なニオイを発しているのにはかなり引いた。カレースパイスを使っているのは何でだろう。食わずに帰ろうかと思ったが、それももったいないのでさっそく登頂を開始する。
結果についてはすでにyoppee!氏が報じている通り、あえなく「遭難」してしまったわけなのだが、ありゃ一度行けば充分だわ。
yoppee!氏の指南は「満腹感を覚える前にかっ込んでしまえ。」とのことだけど、油が悪くてそれどころではなかったわけで。いささかの負け惜しみを込めて言えば、廃車置場に雨が降った後にできた水たまりに浮いている油と同じものを使ってるんじゃなかろうか?と思ったくらい。並の店の2〜3人前に相当するボリュームで650円〜という値段を叩き出すためには、それもやむを得ないのかな、という気もするが、なんかこういう無理を見ると、「友鶴事件」を思い出して哀しくなるのだった。
次に行ったらコーヒーだけにしておこう。バターロールとゆで卵には変な味が付いていなくて食べやすいから(笑)。
こけらいたさん:「カリオストロ公国城下町でルパンが次元と食ってたアレを思い出しました。」
私:「マウンテン」のなら争奪戦に負けて全部取られちゃっても惜しくはないですね。逆に「持ってってください」とお願いしたいくらい。
「マウンテン」でスパを待つ間に新聞を斜め読み。そしたら、「星野仙一氏には巨人の監督になってほしい」という読者投稿が、こともあろうに中日新聞に載っていた。
おいおい、やめてくれよ。
最近そういう動きがあることは、野球嫌いの私でも承知しているけれど、「お膝元」でそんな意見があるとは思いもよらなかった。
星野仙一と言えば、日本プロ野球界の至宝とも言うべき存在だと、私は勝手に思っている。そんな宝物をあんな廃物だらけのンコ虫球団に入れたいなどと、文字通り宝をドブに捨てるようなものだと思うのだが。
1番
レア物のコーラさがしつづけて
おれはさまよう 名古屋の街を
手羽先の匂い しみついてむせる
あわ雪は買ったはずだ 払ったはずさ
ひちやを見れば 心がかわく
なごやんは あきたのさ
さだめとあれば 心をきめる
そっとしておいてくれ
コーラが ああ なかった 今日ぐらい
2番
まぶされた鰻を ひろいあつめて
おれはさすらう 名古屋のファミマ
ゆらめく山は よみがえる悪夢
裏メニューは食ったはずだ 完食したはずさ
ナナちゃんを見れば 心がひえる
ヨーカドーは 安いのさ
さだめとあれば 心をきめる
そっとしておいてくれ
コーラが ああ なかった 今日ぐらい
(くりかえし)
土手丼を見れば 心がさわぐ
蒸卵は たかいのさ
さだめとあれば 心をきめる
そっとしておいてくれ
コーラが ああ なかった 今日ぐらい*1
*1 「このくらいなら当たり障りないだろ」という所で手を打っておいたので。