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2003-07-11-Fri 南国高知を後にして [長年日記]

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クーラーをかけっ放しにしてるのに暑くて暑くて眠れない宿っていうのは…1泊(RC)4,000円(税別)、駅至近(「はりまや橋」だが)で設備も悪くはない(良くもないが)。バイクツーリングのお客もいるし、この値段は破格の安さなんだけど。昨夜のホテルではよく眠れたのになー。

眠れないままにたまたまつけたTVで「MOBI」から「モトGP第3戦ヘレス」の再放送まで見たのも敗因だったかな…

それでも3時半だからなんとか寝ようと試みる。が、直後にどこからともなく聞こえてくる断続的なベルみたいな音に起こされた。発信源は隣室のようだが…おいおい、夏だからって怪談噺はナシにしてくれよ〜

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なんだかんだ言いながらも結局は眠ったらしい。夢の中の自分の笑い声で目が覚めた(笑)。どんな夢かは語らないが、ギャグの小ネタの応酬だった、とだけ言っておこう。

(yoppee!氏、SKA氏、出演ありがとうございました!?)

高知は朝から蒸し暑い。明日の夕方には再び高知へ戻って来るけれど、まだ宿は決めていない。南国の情熱的な女性との熱い一夜を過ごすのだから、って、オカダさんが言うと似合うセリフですな、こりゃ。アタシにゃ無理でした、はい。

それにしても、高知の女性はブ(以下、人道上の観点から記述を削除します。)

_ 土讃線

高知発8時19分の特急「あしずり1号」で宿毛へ向かう。乗車率は自由席喫煙車で50%程度。禁煙車の方はもっと高いだろう。

初めて乗る線だから景色を眺めていたかったのだが、寝不足のせいで睡魔に負けてしまい、伊野—佐川間を無意識で過ごす。伊野の手前の朝倉で立派な「かまえ」こま犬を見つけていただけに、もしかしたら他にも見つけられたかも知れず、そう考えるともったいないことをしたかも知れない。見逃したと言えば、西へ向かっているのに「佐川」の1つ手前が「西佐川」になっている、という大きなS字カーブも見逃した*1

が、このあたりは、鉄道よりもカブで走りたい、そんな感じののどかで気持ち良さそうな所だ。

*1 東急東横線下りの「伯楽」—「東伯楽」みたいなものか。

_ 土佐久礼

特急は土佐久礼に停車する。「降りたーい!」土佐久礼には、有名な多田水産がある。後の予定などどうなろうと、ここで列車を乗り捨てても作りたてのカツオのたたきを賞味したいところなのだが、幸か不幸か、咄嗟には予定の変更ができない性格である。今日は松山まで行って泊まらなければならない。途中で予定を変更してしまっては、予約した宿に迷惑がかかる。もう1日余裕があれば日程に組み込めただろうが、最少の手間で最大の効果を挙げたい時刻表いじりには、こういうやるせなさが必ずつきまとう。

幸いなことに、近くの須崎港から揚がったカツオをたたきにして出してくれる店が高知市内にあるらしい。

よしっ!

_ どぐされ野郎

土佐久礼の方々には大変申し訳ない話になるけれど、「とさくれ」と聞くと、どうしても「どぐされ野郎」という言葉を思い浮かべてしまう。『ギャンブルレーサー』が好きだった昔の会社のセンパイが、上司といわず現場といわず、どーしょーもない連中を罵る時に連発していた言葉で、それがいつの間にか私にも伝染ったのだ。私の直属の係長が関優勝に瓜二つだった、という影響もあるのだが(笑)、今でもよく使う言葉の一つではある。

_ 宿毛

窪川からは土佐くろしお鉄道中村線になり、乗務員もここで交代する。車両はそのまま乗り入れるから、別に変わったこともないが。

中村からの宿毛線は新線として開業したので、豪勢に高架橋とトンネルが続いている。土讃線と比べると時代の移り変わりがよくわかる。宿毛着10時19分。

ポカンと抜けたような宿毛の駅に着いてはみたものの、何もすることがない。目に見える範囲には参詣すべき神社もないし、それ以前に暑すぎて歩き回りたくもない。改札口の前でぼんやりしていると、乞食のようなおばさんが煙草をせびりに来たので、たまたま残っていた1本を寄付してやる*1。今回の旅行で唯一かかわった人物だが、昔、この手の人を助けたばっかりに困った目に遭ったことがあったから、早々に折り返しの特急「南風14号」に乗り込んだ。

*1 巡礼(笑)が地元の人に「ご奉謝」することになるとは。

_ 予定変更

宿毛発10時55分の「南風14号」は窪川に11時52分の到着。乗り換えて宇和島行きは13時23分発だから、実に1時間半も待ち合わせがある。さすがにつらいな、と思いながら、土佐久礼でのカツオのたたきをあきらめきれずに時刻表を眺めていたら、上り特急では窪川の次の停車駅が土佐久礼で、12時09分発とある。下りを見ると、特急「あしずり3号」が土佐久礼を12時44分に発車して、窪川着は12時59分とあるではないか。窪川での1時間半もの待ち時間が一気に24分に短縮できる。これは迂濶だった。見落としていた。知らない土地でわずか35分では、カツオのたたきに会えない公算の方が高いが、降りて見れば何かしら収穫はあるかも知れない。というわけで、「土佐久礼へまっしぐら」である*1

*1 ネコか、オレは?

_ 多田水産

土佐久礼の駅に降り立つと、脇目もふらずに駅前通りを歩く。多田水産というくらいだから漁港の近くにあるのかな?と思って進んでいたら、駅から徒歩1分ほどの所にあった。そう言えば周囲の風景は以前TVで見た通りだ。

てなわけで、あの面白いご主人にも会えたし、カツオのたたき購入にも成功!

「ふだんやったら奥ぅ上げて食わしてやんのになあ。今日はお客さん来とってなあ。残念や。」と済まながるご主人。僕も汽車の時間があるから、と出てきたので、現地で食べることはできなかった。

したがって、土産は自宅発送分のみです。すみません、皆さん。

_ 予土線

窪川発13時23分の普通列車はディーゼルカー単行。窪川からのお客は10人ほどで、うち6人は旅行客だったが、地元の客も十川までで全員が下車してしまった。十川では旅行客も2人降りたから、車内は残り4人になった。

ところで、私のはす向かいに気になる女の子が座っている。魅惑の巨乳。顔立ちがとてもよく似ているので、仮に「伊集院光子*1」ちゃんと名づけておく。←「気になる」ってのはそこかいっ!

その「伊集院光子」ちゃんも江川崎で降りた。残るは3人。しかし、3人とも予土線内では切符を買っていないから、正確には予土線のお客とは言いかねる。つまり、誰も乗っていないと同然の大赤字線なのである。

予土線は大赤字線らしく景色の良い所を走っていく。途中まで四万十川に沿っているので清流と渓谷美を存分に楽しめる。が、あまりにものどかな風景に、つい眠たくなってしまう。

やっぱりカブで走りたいなあ。気持ちよさそうだもんなあ。

*1 「いじゅういんひかるこ」ね。

_ 予讃線

宇和島発15時48分の松山行き特急「宇和海18号」は、途中で2つに分かれた予讃線のうち、新しく作られた(と言っても、もうかなり経つが)内子を回るので、見捨てられた伊予長浜回りは、16時56分着の伊予市で17時16分発普通列車に乗り換え、馬鹿馬鹿しいようだが、さっき通ってきた伊予大洲に戻らなければならない。それも1時間19分もかけて。新線を特急で走り抜けるのと、旧線を鈍行でトロトロ行くのとでは当然ながら心持ちが違う。落ちぶれた感じさえする。もっとも、長浜回りは海が見えるので、人によってはこちらの方が爽快と思うかも知れない。

_ 予讃線その2・内子線

伊予大洲に戻り、18時44分発の特急「宇和海22号」で再び内子を回る。今日はどうも同じ所を行ったり来たりするので感心できないが、しょうがない。今度こそ松山へ直行である。伊予市—松山間は初乗りなのに日が暮れてしまったが、これもしょうがない。

内子からは国道56号線が並行する。オカダさんと高知の大豊から松山へ向けて走った時のことを思い出した。線路から見ると、国道はかなり右に左に曲がりくねっている。よくこんな道をカブで走ったよなー、と我ながら呆れを通り越して感動すら覚えるのだった。

また走りたいなあ。

_ 伊予鉄道市内線

松山に着くと大雨が降っていた。駅前の電停から路面電車に乗って県庁前で下車。今夜の宿に荷物を置いて一憩しているうちに雨も上がったようなので、また路面電車に乗りに出かけた。路面電車は明るい市街地を走るから、夜乗っても気がとがめない。むしろ夜の方が楽しい。

とりあえず来た電車に乗ると、古町止まりだったので乗り継ぎ。城北線はやけに寂しい所を走るが、上一万で乗り換えた城南線は明るい目抜き通りを走る。

道後温泉まで往復し、再び城北線に戻って本町六丁目で本町線に乗り換えようとしたら、なんということか、夕方は18時台で電車がなくなっている。今は20時過ぎである。城北線の電停に戻ってみたが、さっき降りた電車の後の運転間隔が異常に空いている。腹もへったし、こんな街はずれの寂しい所で長いこと電車を待つのもいやなので、食事のできる店を探しがてら雨上がりの街をホテルまで歩いて帰ることにした。多少ヤケ気味になっていたこともなくはない。


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