老父の検査結果が出るというので、家族そろって病院へ押しかけた。
担当医師は少々面食らっていたようだったが、ざっと経過を説明してくれた後、おもむろに
「ネフローゼ症候群です。」
と言う。
(え、ネフローゼって、石橋貴明の「体育休まなくっちゃ!」でおなじみのアレですか?)
という通じにくいボケは心の中で思うだけにして、神妙に説明を聞いた。なんでも東京都では難病に指定されているのだそうで、申請をすれば補助が出るらしい。
「そのためには、腎生検を受けることになりますが。ウチの病院ではありませんが、よそでは死亡例もありまして。」ここでイヒヒと笑う医者なら即座に願い下げだったが、真面目な人でよかった。
要は、蛋白尿と血尿が出て、むくみがあり、血液は高コレステロールと低蛋白という、ネフローゼの「状況証拠」としては限りなくクロに近いのだけれど、「物的証拠」がないから腎生検をやる、ということ。その上で病名を確定させ、対応策を練るというものだが、さてさて、我が老父殿の運命や如何に。
(腎生検かあ…人生、経験だから)と思ったことは言わないでおこう…
49,898.4粁。